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科学的な考え方 [雑感]

私の手元に、「ジュニア アマチュア無線 ガイドブック 電波障害の対策」という本があります。著者は高原剛(JA4PC)。発行は社団法人日本アマチュア無線連盟です。発行日は昭和58年6月1日となっています。

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かなり昔の本です。現在は廃刊かもしれません。著者のコールサインはサフィックスが2文字なので、このかたは相当高齢もしくはすでに亡くなっているかもしれません。
こんな昔の本を取り上げたのは、本の内容が私が科学的な考え方を身につけるのに役だったからです。とくに仕事に有益な考え方を取り入れることができました。

例を挙げてみます。

16ページ

電気回路はR、L、Cの組み合わせで成り立っている。したがって、R、L、Cを完全に理解しておかないと何をやってもだめである。

図の回路ではCはパスコンのつもりで入れてあるがこれで十分だろうか。1秒で判断できる人はプロであり、1分以内で答えられれば合格である。

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(答:XC=159オームなのでパスコンとしての効果はない)

専門家は基礎知識とトレーニング度が重要であることを示した文章です。素人の言うことがしばしば的外れであるのは、基礎知識がないためです。

「1秒で....」というのは数値を見ただけでリアクタンスがわかることを意味します。「1分で....」は公式はすぐ出てくるが、計算しないとわからない人。私のレベルですと電気回路の教科書を引っ張り出して、ということになるので素人です。

28ページ

理論的には良いことになっているのに”あれはだめだ”とか”これがよい”決めてかかる人がある。このような人は実戦経験があっても理論に弱い人が多い。
(略)
アンプI(竹カッコン注:Iとはインターフェアの略で、ここでは無線局の送信電波がオーディオアンプに妨害を与えることをいう)対策において、スピーカーコードを少し長くしたとする。理論上これは無意味であるが、やってみると妨害がピタリと止まることがある。これはスピーカーコードに定在波が生じているために長さを変えたことによってメインアンプの出力端子の部分のRF電圧が変化したのである。このように理論的に説明できる人が実験目的でやってみるのはかまわないが理論なしでスピーカーコードは何メートルにするなどという結論を出されては困るのである。

わたしたちも日常経験することです。ネットで仕入れた知識をもってきて、「この治療法がよい」「この治療法はだめだ」などと指摘してくる患者さんは多いのですが、ほとんどが間違っています。

29ページ

理論上有効なものでも対策の一つだけを実験してみると逆効果になることがある。例えば、要求される対策が三つあるとする。三つ全部やってしまえば問題ないのだが、その内一つだけをためしてみると効果がなかったり、逆効果になったりするのである。(略)このような例をAND的であると言い早合点するとミスをやってしまう。あくまでも理論的であってほしい。対策もれが絶対にないようにせよと専門家が言うのはこのことである。

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「眠れないから眠れる薬を」という患者さんが多くいます。しかしその原因が仕事や家庭のストレスである場合、1.ストレスから離れる 2.気分を改善するタイプの薬を使う(とくに抗うつ薬が推奨される) 3.そのうえで睡眠薬を使う、という対策をすべて行って初めて効果が出るのです。睡眠薬だけ処方しても、イライラするだけで眠れない状態になることでしょう。また睡眠衛生に問題がある不眠の場合は上記1〜3はまったく必要ありません。いずれにしても理論的に正しい対策が必要です。

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